青春小説「夜のピクニック」

       (おんだ・りく本屋大賞受賞「夜のピクニック」)
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昭和43、44年の大学紛争の頃、若者はサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて(野崎孝訳)」にひき込まれた。
その時の読後感を蘇らせるような青春小説が、恩田陸の「夜のピクニック」。

       (1おーい、来てみなよー)
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主人公は、進学校の北高3年生の西脇融と甲田貴子の二人。

二人の実の父親の葬儀の席で、気まずい対面をして以来、
互いにその存在を意識しながら、周囲の人にはそれを隠し、
無関心を装ってきた同い年の異母きょうだい。

       (2このミカン美味そうだな)
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その二人が、3年生になって偶然同じクラスになって、
高校生活最後の行事、鍛錬歩行祭に参加することになる。

       (3食べてもいいかな?)
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朝8時から翌朝8時まで、仮眠を挟んで、
夜を徹して歩き通す歩行祭が進行するに連れて、
戸田忍や遊佐美和子ら、仲間の友情に支えられながら、
故意に距離を置いて避けていた二人の間で、徐々にわだかまりが消えていく。

       (4いっただきまーす!)
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最後のチェックポイントを通過して、膝や足の痛み、そして疲労が限界に近づく中、
二人は素直な気持ちで、似た性格のきょうだいであることを確かめ合うことができる。

       (5むむっ、味はどうかな?)
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最後は、気のあった仲間同士がそれぞれ絆を深めて、仲良くゴール。
純真な青春時代を懐かしく思い出させる小説だ。

       (6うっめーや!)
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二匹目の泥鰌を狙って、また恩田睦の「中庭の出来事」を読む。
やはり柳の下に何時も泥鰌は居らぬもので、期待外れ。
仕掛けが技巧に走りすぎて、入れ子細工の箱の中身は、味も素っ気もない。

       (小庭も冬支度を急ごうか)
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三匹目を別の柳の下で狙ったが、小さな泥鰌一匹。
道尾秀介「鬼の跫音」は、恐怖と残虐と猟奇のミステリー短編。
出先で時間を潰すのには良いが、自室でゆっくり味わうほどの意味はなかった。

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